人の親になって初めて響くドラクエⅤの名言
2018年末、僕はドラクエⅤを初プレイした。
ドラゴンクエストシリーズは自分の原点とも言えるくらい思い入れのあるゲームなのだが、僕の中でドラクエは小学校の時に熱狂的にハマったⅢとⅣで止まっていたのだ。
あれから長い年月を経て、年末年始の暇つぶしにと思ってアプリ版のドラクエ5を購入したのだが思わずハマってしまった。
シリーズ屈指の名作と推すファンも多いこのⅤ。敵モンスターを仲間にできるという当時としては画期的であったろうシステムもさることながら、ストーリーがドラクエにしてはかなり凝っている。好みは分かれるだろうがシリーズの中で最もストーリー重視の作品と言えるのではないだろうか。(全部プレイしていないけど…。)
そしてそのストーリーの主軸というかテーマとなっているのが、父と子の絆みたいなものなのだが、それが子を持つ親となった自分の身には響くものがあった。
おそらく子どもの頃にプレイしていてもそれほど響かなかったであろう悲劇的な展開やセリフなんかがいちいち心に響く。
特に響いたのが青年時代後半のルドマン夫人の一言。
ルドマン夫人
まあまあ。あなたに子供ができたのね。
でもいいこと。子供がいるだけでは親にはなれませんよ。
反対に子供からひとつひとつ教えられて本当の親になっていくのです。
大丈夫。あなたならきっと良いお父さんになれますとも。
すごく深い。これゲームの主な対象年齢の子どもにはわかんねえだろうと思うが、今の自分には響くものがあった。
基本的に男親ってのは親としての自信あるいは自覚が母親よりも少ないものだと思う。
母親っていうものは、なんていうか最初から母親というか、自分自身から生まれてくるのだから当然だが、最初から泰然としてその子の母親として在る。
比べて父親はまずその実感自体、確実に母親よりも弱いだろうし、親になる覚悟や自信も薄い場合がほとんどだと思う。
「オレちゃんと父親になれんのかな。」という感情は子を持つ父親なら誰しも抱いたことがあるだろう。
でも誰だって、最初から完璧な親なんていないのだ。
親というのは子供と一緒に成長していくものなのだ。
そう考えると焦りも消えて気持ちも自然体になる気がする。
意外なところで出会えた名言だった。