「百姓といふ言葉はいい言葉だ。一人で百の姓をもつ。」

詩人・草野心平の詩の世界は、野性味で土着的であるとともに、宇宙的な視点を持っています。

生涯にわたって「蛙」をテーマにした作品を多く残したことから、「蛙の詩人」と呼ばれることも。

そんな草野心平の詩から、印象的な一遍を抜粋。

kusano-shimpei11[1]

「百姓といふ言葉はいい言葉だ。一人で百の姓をもつ。その豪儀。その個と。連帯。」

「植物も動物」より 草野心平

「百姓」という言葉の持つ意味

「百姓」という言葉は農民を指す言葉だと理解していましたが、ググってみると「老子」などの古代中国からある古い言葉で、もともとは現代でいう一般の民衆を指す語であったようです。
日本において百姓=農民というイメージが定着したのは江戸時代からのようです。

最近ではあまり聞かないと思ったら、なぜか差別的であるとして放送禁止用語になっているらしいです。
もともと「百姓」という言葉には侮蔑的な意味合いは無いはずですが、そう感じる者も多いということでしょう。

言葉は年月と共に、本来の意味を離れて人それぞれの勝手なイメージや解釈を付け加えられていき、時代と共に少しずつ意味合いが変遷していくようです。

「百姓」という言葉を独自の解釈で表現するこの詩の一遍からは、その端的な表現の中に土地に拠って生きる百姓の尊厳や気概のようなものまで感じ取ることができます。
共同体にしっかりと根を張って作物を作り続ける農夫が目に浮かぶようです。

同時に、言葉を本来の意味で捉え直すということは大切だと実感させられました。

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