人の心と歴史を揺り動かす名演説~心に響く演説のポイント

去る5月27日、アメリカのオバマ大統領が広島を訪れ、核廃絶に向けた17分間の演説を行いました。

計画段階から各方面に波紋を呼んだオバマの広島訪問でしたが、その演説と被爆者との交流の姿は心を打たれるものがありました。

さすがメリケンの大統領だけあって、人々の感性に訴えかけるような、日本人にはなかなか真似できないような演説だったと思います。

文面はかなり推敲されたものでしょうし、その中にも色々な思惑が込められているのでしょう。
事前に「謝罪はしない」と発表されていた通り核兵器問題を人類全体の問題として捉え直す内容で、原爆を行使したアメリカの責任やその是非についての言及はありませんでしたが、オバマ自身の平和に対する想いも伝わってくるような内容でした。

アメリカとオバマ大統領にとっては世界に向けて、核軍縮にリーダーシップをとっていくことをアピールする狙いがあったのだと思いますが、日本と被爆者にとっても現職アメリカ大統領の被爆地での演説は大きな意義があったと思います。

広島に思いはせて推敲・・・オバマ氏手書きの原稿(読売オンライン)

優れた演説は人々の心を揺り動かし、良くも悪くも時に歴史を動かす原動力になることがあります。
公民権運動の支柱となったキング牧師の演説しかり、ドイツを独裁政権に走らせたヒトラーの演説しかり。本邦の例でも、鎌倉武士を動かした北条政子の例などがあります。(古すぎ?)

私がリアルタイムで最も感動した演説は、2011年11月17日。ブータンのワンチュク国王が、訪日した際に国会議事堂で行った演説です。

イケメン国王ということで当時かなり話題になりましたが、震災後の深い悲しみと混乱の中にあった日本にとって、日本人の尊厳を再認識させてくれるような力強い支持に満ちたその演説は、どれだけ自信と勇気を与えてくれたことでしょう。

この演説がなぜ心に響くのか、ポイントを押さえてみました。

ブータン国王の演説が心に響いた3つのポイント

相手が苦しい時にこそ支持を表明する

何でもない時に励まされたり支持を受けても、人はそれほど心に響かないものです。
当時日本は、大震災と原発事故で大きな傷を受けた状態でした。そんな時に一国の国王が来日して訴えた支持は大きなインパクトと感動を与えました。

相手が苦しい時や不安な時に励ましてこそ、心を掴むことができます。

目の前の聴衆に訴えかける

演説とは目の前にいる聴衆に対して語られるものです。
いくら高尚で感動的な文面であっても、それが誰に対して語りかけられているのかわからない宙に浮いたような語り方では心は動かされません。「いいこと言ってるんだけど心に響かない」というやつです。

ワンチュク国王は演説中、何回も「ご列席の皆様」というフレーズを使って目の前の聴衆に対して話していることをアピールしています。

目の前の一人一人に対して「あなたに話しています」とアピールすることがポイントです。

相手を持ち上げる

誰でも褒められるとうれしいものですが、ブータン国王は演説の中でちょっと褒めすぎじゃないかというくらい日本を褒めています。
しかしその言葉が当時、傷ついた日本にとって鎮痛剤のように心に沁みました。

自分を否定されたり耳障りなことは誰も聞きたくないですが、とにかく相手を持ち上げていい気持ちにさせることで「聞いてみよう」という気にさせることができます。

これらは計算されたものではなく、国王の人柄と明晰さから自然と生まれたものだと思いますが、ビジネスや日常生活でも応用できそうですね。

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